ガンキャノン同時製作シリーズ,77系としては4番目,通算8番目の機体は,MSV-Rの機体として近年新たに設定が起こされたガンキャノン重装D型です.

設定では,重装型からの改造ということになっていますが,形状を見る限り,素のガンキャノンと重装型の中間と言う感じで,プロトタイプ重装型の方がしっくりきます.プロトタイプを改造してこうなったと考えるべきでしょうか.これまでのガンキャノン同様,オリジンキットをベースに,新旧のHGキット,往年のMSVガンキャノンIIを使用した贅沢モデリングです.さらに,スパイクシールドは,陸戦型ジムのキットのものを流用しています.形状が異なる部位は,携帯武器であるバルザック式ロケットランチャーを含め自作あるいは改造で作っています.この機体も,ずっと作ってみようと思っていました.
素の正面図です.

頭部は,オリジンキットの改造で,特徴的なチンガードは,量産型ガンキャノンのキットで余ったチンガードを半分に切断し,中央にプラパイプを挟んで作っています.ホワイトディンゴ用のキットでは,ゴーグルがクリアーパーツとなっている兼ね合いで,チンガードが2個付いてきます.キャノンは新HGキットから.特徴的な肩装甲は,プラ板で自作.胸部は,素のガンキャノン同様,新HGキットのものを使っています.もちろん,胸ダクトも新HGキットからです.
素の左側面図です.

キャノンには,2種類のラインがありますが(砲身先端部の黒と中央部の赤),どちらも塗装で再現しています.肩装甲は,大き目なオリジンキットの肩が入るギリギリの大きさにしたのですが,それでもちょっとオーバースケール気味ですね.ひじ装甲が無い前腕部は,火力試験機で余った前腕パーツを切り刻んで装甲の基部を埋めています.また,前腕から手首に延びる追加装甲は,オリジンキット物は長すぎるので,77系ではすべて先端をカットしています.手首は,オリジンのザクのものを使っています.手甲の3本モールドも忘れずに追加しました.グー手は,パーツを3分割して,しっかり握ったグー手になるように改造してます.スネ側面とふくらはぎのバーニア基部は,プラ板を使っての自作.くるぶしは,旧HGキットのもの使っています.オリジンキットよりもサイズが大きいので,すその円状切込みを広げています.
素の背面図です.

後頭部のアンテナ基部は,新HGキットのものを移植しました.バックパックは,重装型で作製したものと同様に,新HGキットのバックパックをベースにMSVキットのバックパックを切り刻んで,サイズを合わせ,上から被せています.背面のスラスター(ダクト?)と側面のバーニア基部はプラ板による完全自作です.重装型と同時に製作したので,バックパックの形状は若干異なるものの,製作工程は同じです.左側のサイドアーマーとなっているファイヤーナッツ基部は,プラ板の箱組をキットのサイドアーマーにかぶせる形で自作しています.ちなみに,設定画によると,この重装D型では,ファイヤーナッツ基部の形状が,重装型やガンキャノンIIのものとは少し異なるのですが,その差も再現しています(こちらの基部は,裏側からもファイヤーナッツが見える形状です).バックパックと脚のバーニアは,市販パーツです.4色のグラデーションで塗装しました.
右側面,俯瞰図です.

至近距離からだと,砲身先端部の黒ラインが確認できますね.肩装甲の赤ラインとバックパック側面の白ラインはデカールです.
なお,胴体背面は,オリジンキットのままだと後ろ側に張り出しすぎているので,幅ツメしています.
重装D型の主役は,このMSV-Rで起こされたバルザック式ロケットランチャーです.

もちろん,そんなものはキット化されていないので,プラパイプとプラ板を使っての自作です.その際に,グリップは旧HGキットのビームライフルから,また弾倉は,旧陸ジムキットのバズーカのものを切り刻んで流用しました.ガンキャノン用のビームライフルはやや大型ですが,それよりも大きな武装にしてみました.ガンキャノンに持たせても違和感がないギリギリの大きさです.ハイパーバズーカ-よりも大きいです.
フル武装状態を左前面ガワラアングルで.

陸戦ジムのシールドとバルザック式ロケットランチャーを携帯すると,より重装感が増しますね.素のガンキャノンもいいですが,てんこ盛りのガンキャノンも悪くありません.素のガンキャノン同様,オリジンキット率が高めです.腰のフロントアーマーにある2本線のモールドは,スジ彫りで追加しています.これが無いとガンキャノンとは言えません.
同じくフル装備状態の背面ガワラアングルです.

華奢な機体だと,ロケットランチャーはオーバースケールかもしれませんが,マッシブなガンキャノンでは問題なさそうです.ロケットランチャーは2丁作っていますので,それを携帯するジムキャノンを作らないといけませんね.あくまでも,そのうちということですが.

やはり,肩装甲はオーバースケール気味です.が,肩関節がすっぽり隠れるように描かれていますから,これでいいことにします.なお,胸部のマーキングは,大河原先生の画集では,RX-78になっていますが,あえて(?)77としました.

脚部は,ほぼオリジンキットですが,搭乗用ステップのモールドは除去しています.また,ヒザアーマーも,下部のダクト状モールドを排し,設定画通りモールドの無いとがった形状に変更しました.

バックパックは,重装型同様大改造プラス自作で何とか形にしました.問題となったのは,側面バーニアの基部で,腕を回したときに大きな肩装甲が干渉しないギリギリの幅にしています.

重装型やガンキャノンIIのバックパックとの大きな違いは,下部バーニアにカバーが付いているかどうかです.カバーが無いのでスッキリしている感じですが,個人的にはカバー有の方がマッシブに見えます.

脚部バーニアも,できるだけ設定画を再現するように作りました.同時に足首の可動を干渉しないようにしました.

ひじ装甲が無いので,前腕は筒ですね.この機体も地上用ということで,EFFです.

シールドは陸戦型ジムのものを使っています.接続部だけ,オリジンキットのパーツを使っているので,手首への刃さ見込みでホールドできます.

ごつめの機体だけに,チンガードが違和感なくマッチしています.全身の白ラインはデカールです.胸ダクトの赤コーションもデカールです.ライン等は,大河原先生のMSV画集のものをできるだけ再現したつもりです.

腕を回しても,バックパックに干渉しません.パーツの自作で難しいのは,よほど複雑な形状ではない限り,形状を再現するよりも最適な大きさを割り出すことだと実感しました.

対空攻撃気味に.フォーカスが合っていませんが,ロケットランチャーのセンサーもクリアーパーツで製作しました.

ロケットランチャーと全身の対比です.持って違和感がない最大の大きさで,ロケットランチャーを自作してみました.大きさはどうでしょうか?
使用時の衝撃による反動がすごそうですね.

MSV-Rとして設定が起こされたので,割と最近の機体です.往年の重装型やガンキャノンIIほどの知名度はないと思いますが,yはり避けられないガンキャノンということで,今回,製作機体の1機として製作に至りました.個人的には,この重たい感じの方がガンキャノンのイメージです.製作時は,結構大変でしたが,結果として楽しい作業でした.残るガンキャノンは後2機.
それは,次回の完成記事で.