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日本製ではないアクリル塗料を薄めてみる,2017初秋版

本日も模型製作は無しです.一応進んではいるんですが,少々収集が付かないことを始めてしまって,どこから書いてよいものか,まとまりません.キリがいいとこまで進めていないというのも理由の一つかもしれません.

さて,私は,ラッカー系塗料が入手できないという環境のため,アメリカではもっと入手しやすいモデルマスターアクリルという塗料を使用しています.この塗料は,乾燥も早く,被膜も強固になるという利点がありますが,エアブラシを使用する場合には,それがそのまま欠点になり,細吹きはかなり難しい,ノズルがすぐに詰まるなど,なかなか一筋縄にはいきません.さらに,純正の薄め液を使用すると,薄め方が難しく,濃すぎるとノズルがつまる,薄すぎると塗料が流れるなど,当初はエアブラシできないんじゃないかと思うほど,扱いが難しい塗料でした.この状況を何とかしようとして,これまでいろいろな調合を試み,ここでも紹介してきました.

モデルマスターアクリル塗料を薄めてみる
続・モデルマスターアクリル塗料を薄めてみる
続々・モデルマスターアクリル塗料を薄めてみる

ウチのブログでは,最も読まれている記事だったりします.ということは,いろんな方がその取扱いに苦労しているということなんでしょうね.個人的には,前回行き着いたレシピ(モデルマスターアクリル:タミヤアクリルシンナー:リキテックスフローエイド=5 : 2-3 : 1)が,いまだに最強だと思っていました.つい最近完成したガルスくんは,このレシピで塗装しています.実戦に耐えうるいいレシピだと思っています.しかし,問題点もあります.それは,被膜が本来のモデルマスターアクリルのそれに比べて,実感弱くなってしまうというものです.使えないレベルではありませんが,マスキングテープをはがす際は,かなり緊張します.そしてもう一つ.場合によっては,こちらの方が厄介ですが,このレシピでタミヤさんのアクリルカラーを吹くと,いつまでたっても表面がべたつく感じが取れなくなります.ガルスくんは,その最後に,タミヤさんのクリアーを少しだけ吹いたのですが,おかげでいつ触っても,今でもべたべたします.そのうちほこりまみれになりそうで怖いです.

一端最強だと思うと,次の一歩が踏み出せなくなりますが,まだ改良の余地はありそうですから,最強と思っていたレシピができた後も,アンテナを張っていました.ここ数年,次から次に新しい模型用アクリル塗料が販売されています.スペインの老舗Vallejoも新しい薄め液を出していますし,イタリアのLifeColorはその種類の多さから,注目すべき塗料だと思います.その種類は,必要なFSカラーがすべて入手できるのでは?と思えるようなラインナップです.AKインターラクティブやMIGも面白そうな塗料が沢山ありますし,ポーランドのHATAKAというメーカーが出している特色セットも非常に魅力的です.そう,これらはみなアクリルなんです(ウエザリング用のエナメルは別ですが).

海外で模型をする場合,やっぱり,アクリル塗料を使いこなせるようになる意外,道はなさそうです(笑).最近になって,ある記事を目にしました.それは,アクリル塗料なのにかなりの細吹きができるとのこと.詳しく調べてみると,それは,Mission Model Paintというアメリカ(!)のメーカーが出している塗料だとか.さらに調べてみると,そのメーカーの薄め液は,どのメーカーのアクリル塗料も薄められるとか.という訳で,早速,その薄め液を入試してみました.

MMP01.jpg

そして,リターダー的なこれもある方がいいとのこと.

MMP02.jpg

ポリウレタン添加剤?もしかしたら,他メーカーのリターダーも似たような成分なのかもしれませんが,購入してみました.そして,まずは,モデルマスターアクリルで試すことに.

MMP03.jpg

すでに,エアブラシで吹いたものです.一言で言うと,バッチリです.調合は,

モデルマスターアクリル:MMPシンナー:MMPポリウレタン=5:1.5-2:1

前回の最強レシピと遜色ありません.さらに,MMPにはプライマーがあり,それがなかなかいいとのことなので,購入してみました.

MMP04.jpg

ホームページ寄ると,希釈にはMMPシンナーだけを推奨しています.何しろ,MMPシンナーは,hotだそうで,プライマーを確実に吹くためには,それ一択だと.ホームページによれば,希釈は30%ぐらいとのことでしたが,私はもう少し薄い方がいいと思いました.私は,

MMPプライマー:MMPシンナー=5:2

の方がよさそうです.それでも,濃い感じがしますが,吹いてみるとちゃんと吹けるんですね.少し不思議な感じです.吹いたものは,こんな感じになります.

MMP05.jpg

使用したのは,グレーですが,他にも黒,白,オキサレッド,タンなんかもあるようです.他のメーカーでも大丈夫ということならば,もちろん試す価値はあります.今度は,イタリアのLifeColorです.

MMP06.jpg

こちらは,モデルマスターアクリルよりも若干薄めというか粘性が低いようなので,シンナーの量は少し少な目の以下がいいようです.

LifeColor:MMPシンナー:MMPポリウレタン=5:1.5:1

使用した感じはこれ.

MMP07.jpg

機能の記事に書いたように,LifeColorでもエアブラシの洗浄が楽になりましたから,これでもうLifeColorは怖くない.

あっ,そういえば,本家のMMPの塗料を試していませんでしたね.また今度試してみることにします.
ミッションモデルペイント,日本では入手できるかどうか分かりませんが,試す価値は十分にあると思います.
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続々・モデルマスターアクリル塗料を薄めてみる

昨日の記事に続き,本日も塗料のお話し.私の場合,入手環境の問題から,モデルマスターアクリル塗料をメインに使用しています.他の塗料も興味がありますが,ラッカー塗料はアルクラッドIIを除き入手できませんから,それ以外のチョイスもアクリル系になってしまいます.

この手の日本製ではないアクリル塗料の最大の特徴は,乾燥が早いことです.被膜の強さは,メーカーによってまちまちで,モデルマスターアクリルはラッカー系に引けを取らないぐらいですが,タミヤさんのアクリルはそれほど強いという印象はなく,バジェホ(日本でなぜかファレフォと呼ばれているスペインの塗料です,そのためこれはスペイン語読み)は,かなり弱いです.イタリアのライフカラーはモデルマスターアクリルと同程度かそれ以上の強度ですが.

さて,この乾燥の速さは,利点なんですが,実は欠点でもあります.それは,エアブラシで吹こうとするとすぐにブラシの先端が固まって,つまってしまいます.つまるところまでいかなくても,ブラシの先端で固まりかけた塗料が一気に塗装面に飛び散ることもあり,この世の地獄を見ることになります.一方で,薄めすぎると,塗装面上で塗料が流れてしまい,色が乗りません.

本ブログでは,これまで2度にわたり,モデルマスターアクリル塗料をエアブラシ用にいかに薄めるかについて記事にしてきました.

モデルマスターアクリル塗料を薄めてみる
続・モデルマスターアクリル塗料を薄めてみる

2度目の記事では,正直,かなりいい感じの最適条件が得られたと思っていました.確かにいい感じで吹けるようになり,しばらくはそのレシピ通りで薄めていました.しかし,乾燥しかけた塗料だまりの突沸は避けられず,塗装後に塗装面を研ぎだす作業を強いられてきました.今回のガルスくんの塗装では,内部フレームの塗装がこの2番目に記事にある調合レシピを使っていました.しかし,突沸問題のため,別の調合方法があるのでは?と,今以上の希釈を検討することにしました.

問題は,ちゃんと薄めないと,塗料の突沸が,薄めすぎると,塗料が乗らない.塗料の突沸は,アクリル塗料の乾燥しやすさから,そして,塗料が乗りにくくなるのは薄め液の粘性から来るものです.前回は,感想を遅らせるために,タミヤさんのアクリル塗料用リターダーを,そしてメインの薄め液としてバジェホのエアブラシ専用の薄め液を使いました.

まずは粘性の改善を考えてみます.アクリル塗料の薄め液は,アイソプロパノール(イソプロピルアルコール)がメインです.薬局に行けば,消毒液の一つとして非常に安価で購入できます.これを愛用している人もいるようですが,個人的にはあまり使えませんでした.それは,薄めても塗料の一部がダマになって,均一にならないからです.そして粘性が低く,塗装面での濡れが良すぎてしまうのです.もう少し表面張力がでる粘性の薄め液を見つける必要があります.

最近,やはりスペインの塗料であるMIGの雑誌を目にしました.その中で,当然MIGの塗料が使われていましたが,シャドー吹きには,なぜかタミヤさんのアクリル塗料が使われていました.シャドー吹きは,通常の吹きつけよりも塗料を薄める必要がありますが,これまで使ってきた薄め液では,粘性の問題で薄めすぎると流れますし,ブラシをしぼるとつまりますので,なかなかうまく細い線を吹くことができませんでした.試しに,タミヤさんのアクリル塗料とその薄め液を使うと,確かに結構な細吹きができるようになります.

これをヒントに,モデルマスターアクリル塗料をタミヤさんのアクリル塗料薄め液で薄めてみました.バジェホのエアブラシ専用薄め液よりもいい感じで細吹きができるようになりました.リターダーとの併用は必須ですが.というよりも,リターダーを使用しても,まだつまりと突沸は避けられませんでした.しかし,細吹きができるようになったのはかなりの進展です.この状態で,ガルスくんの武器類と濃い方の外装の一部を塗装しました.しかし,まだ,塗装面が粗いです.

その後,さらに調べていくと,こちらのモデラーの中に別のリターダーを使用している方がいるのが分かりました.そのリターダーがこれです.

flow-aid.jpg

リキテックスのフローエイドと呼ばれるもの.実際に使ってみると,タミヤさんのリターダーよりもいい感じの流れになります.うまく調合すれば,細吹きでもノズルのつまりがかなり解消できました.

現時点で,私が最適と思えたカクテルの調合を書いてみます.もっとも,モデルマスターアクリル塗料は,購入時の状態でその濃さ(粘度)がまちまちなので,ケースバイケースで調合量を調節しないといけませんが,だいたい次のような感じでいけると思います.

通常の吹きつけ用

モデルマスターアクリル:タミヤアクリルシンナー:リキテックスフローエイド = 5 : 2-3 : 1

目安としては,塗料皿で調合したときに,かくはんして皿の下地が現れるようであれば(分かりにくいかもしれませんが,スパチュラのようなかくはん棒で皿の底部を混ぜたときに皿の底部の銀が出る状態),まだ濃すぎで,かくはん棒のエッジに塗料が乗っていない状態であれば,薄すぎです.すごく感覚的で申し訳ないのですが,私の基準です.ただし,タミヤさんの薄め液だと,そこそこの粘性があるので,厳密でなくとも大丈夫だと思います.希釈のスィートスポットが広がる感じです.


細吹き用はこちら.

モデルマスターアクリル:タミヤアクリルシンナー:リキテックスフローエイド = 5 : 2-3 : 2

フローエイドの量を倍にします.流れがよくなるため,乾燥が遅くなりがちですが,そもそも細吹きなので,使用する塗料の量も少ないはずですし,一部(パネルライン等)二しか吹きつけないので,問題ないようです.

これで吹付がかなり改善されるはずです.しかし,問題点もない訳ではなありません.ラッカー張りの最強の被膜を形成するはずのモデルマスターアクリルが,タミヤさんのアクリル塗料と同程度の被膜強度になります.そのため,塗装後は取り扱い注意で,マスキングも慎重に行わなければいけません.アルクラッドIIのマスキングも厳しいので,それを考えると使えないレベルではないと思います.リキテックスのフローエイドは,画材屋さんで購入できると思いますので(こちらでは$10程度でした),モデルマスターアクリル塗料の吹きつけでお悩みの方は,お試しください.もっといい方法があれば,ご教授いただくと嬉しいです.



エナメル塗料のふき取り

今週末は,というか,木曜から日曜まで出張で,模型製作はありません.たぶん,1回分の記事は書けるぐらいの貯金はあるのですが,少々中途半端なので,製作記の代わりに久しぶりの”色いろいろ”に関する記事を書いてみたいと思います.

まずは,先週の記事の最後にお見せした画像から.

kje-1518.jpg

この赤の部分塗装は,マスキングが面倒だったので,モデルマスターのエナメル塗料をそのまま吹きつけ,乾燥後にふき取ったものです.ちなみに,塗装直後はこんな感じでした.

2017-03-16 22.56.02

基本,アクリル塗料を使っていますが,その上からエナメル塗料を使っても,ラッカー同様下地を侵食することはありません.そういう意味では,非常に使い勝手がいい塗料だと思います.

しかし,私にとっては大きな問題があります.それは,エナメル塗料用の薄め液(シンナー)の匂いが耐えられないことです.少しでも匂いを嗅いでしまうと,頭痛がしてきます.そうです,筋金入りのモデラーさんと比べると,軟弱者なのです.吹付けの希釈は,野外でやれば,その匂いはあまり気になりませんが,さすがにふき取りはそういう訳にはいきませんよね.プラの浸食を抑えるために,エナメルシンナーの代わりに,ジッポーライターのオイルとか,ホワイトスピリッツ系の鉱物系オイルを使うことも一般的ですが,やはり同じようなにおいのために,できれば使いたくありません.

軟弱者の私が使用しているのは,これです.

2017-03-16 22.59.09

画材屋で購入したGamsolというもの.オイル系の絵の具を薄めるためのものですが,なんといって無臭なのです.こちらでは,Odorlessの薄め液として,販売されており,エナメル塗料のふき取りには使えます.実際に,フタを開けても,全くにおいませんから,本当に水みたいです.もちろん,無臭ということは,当然薄め液としての性能も低下していますから,エナメル塗料の希釈には使い物になりません.綿棒でふき取ろうとすると,弱い分,何度もこする必要があり,せっかく塗装した下地もはげてしまいます.そう,普通のふき取りには,使い物にならないのです.

日本では,ふき取り用にフィニッシュマスターというものが,販売されています.それを使うと,この弱いGumsolでもエナメル塗料のふき取りができるようなります.ただじ,時間はかかりますし,フィニッシュマスターの専用スポンジと言えども,こすりすぎてスポンジ表面がボロボロになり,そのかけらがせっかくの表面に付着してしまいます.ただし,塗装面はこすれによる塗装はげは無くなります.

そこで,現在,ふき取りに使用しているのがこれ.

2017-03-16 22.54.27

フィニッシュマスターやん?とツッコミましたね(笑).よく見てください.黒い心棒に付いているのがフィニッシュマスターについてくるスポンジで,その奥にあるのが私が使っているスポンジです.一見,そっくりですが,よく見ると形も若干小さく,色も少しクリームっぽくないですか?

これは,いくらこすっても表面が崩壊しないので,カスが全くでないのです.それではこれは何か?
それは,半導体というかシリコンウェハーの表面を洗浄するための専用スポンジなのです.前回お見せしたふき取り後のスポンジは,実はこちらでした.

kje-1512.jpg

数年前に購入したため,いくらだったか忘れてしまいましたが,とんでもない量が入っていました.

2017-03-16 22.54.47

これだけでもすごい量ですよね.でも,これはほんの一部でしかありません.なんと2千個入っていました.まだ,20個程度しか(1%!)しか使っていない計算ですね.うまく検索すれば,出てくるかも.もしかしたら,改良版のフィニッシュマスターRと同じものかもしれませんから(こちらでは購入できず),そちらを試すといいかもしれません.

久しぶりのツール系でした.

続・モデルマスターアクリル塗料を薄めてみる

今週末は,模型製作にかける時間が取れない予定でしたが,状況が少し変わったので,ひたすら塗装していました.という訳で,今週末は,タッコング系のお話はありません.その代り,久しぶりにこの”色いろいろ”のトピックで記事を書いてみたいと思います.

まだ,のれん分けする前に書いたこの記事は,本ブログでもアクセスランクNo.1で,いまだにアクセスがあります.ということは,やはり多くの方がアクリル系塗料をエアブラシ用に希釈するのに,困っているということだろうと思います.

一般にアクリル系と呼ばれる塗料は,いわゆるラッカー系とは異なり,匂いがないかあっても苦情がこない程度で,一般の住宅事情を考えると,この点で他の塗料から秀でています.もっとも入手しやすいのが,タミヤさんのアクリル塗料ですが,被膜が弱く,可動部があるキャラクター系のキットには,向いているとは言えません.Vallejoも同様です.

一方で,日本でもたまに目にすることがあるモデルマスターのアクリル塗料は,塗装後の被膜がラッカー系並に強固で,他のアクリル系塗料と比べると,ほぼ無臭であることから,値が張るという致命的な(笑)問題は置いておくと,週末モデラー最強の塗料と言っても過言ではありません.唯一の欠点は(価格以外に),エアブラシ用の希釈が非常に難しいことだと思います.

私は,日本で生活をしていないので,選択肢はタミヤのアクリル塗料を除くと,コレしかチョイスがないのです.

MMA2-1.jpg

モデルマスターアクリルには,専用の薄め液も販売されていますが,中身はほぼアイソプロパノール(イソプロパルアルコール)で,同社のウェブサイトによれば,30%程度の希釈を推奨するとあります.これで,吹けるようにはなるんですが,モデルマスターアクリル塗料の長所である,ラッカー張りに早く乾燥するという利点が災いし,エアブラシがすぐに詰まってしまいます.必然的に細吹きが困難になるばかりか,ノズルを頻繁にクリーニングしないと,ノズルに付着した塗料のだまが,塗装面に吹き出し,この世の地獄を見ること請け合いです.

そう,利点が,エアブラシを使用する際には,致命的な欠点になってしまうのです.確かめたことはありませんが,最近販売されているエマルジョンという水性塗料も,おそらくは同じような感じなのではないでしょうか.

最近の塗装では,こちらでも入手できるラッカー系のアルクラッドIIという塗料を使ってみました.感想は,こんなにエアブラシが簡単だとは思わなかったと感じるほど,モデルマスターアクリル塗料の吹きつけは,難しいのです.

問題点の一つは,エアブラシ用の希釈が非常にシビアであることです.ちょうどよく吹ける薄め液の量は,確かにあります.が,それよりも少し少ないと,吹付時にだまになりやすく,少しでも多いと水っぽく,ベチャっと吹き出してしまいます.一言でいうと,希釈のスイートスポットが小さいのです.塗料が常に同じ状態であれば,機械的に希釈することはできるでしょうが,購入した時期や製造時期によっても,塗料の粘性は常に変化するので,雰囲気だけでこのスイートスポットを見つけ出すのは容易ではありません.ウェブサイトでは,牛乳ぐらいに希釈しろと書かれていますが,逆に混乱しませんか(汗)?

前置きが長くなりました.前回の記事は,価格以外が以上に魅力的なこのモデルマスターアクリル塗料を何とかしてエアブラシでうまく吹けるようにいろいろな実験を試みたものでした.今回は,その続編ということで,ベストな希釈を追求した結果を書いてみたいと思います.今回の希釈方法だと,ほぼラッカー並にモデルマスターアクリル塗料を吹くことができるようになりました.詳細を知りたい方は,ここをクリックなんて書くと,怪しいネット商法のページに行きそうですね(笑).

冗談です.

モデルマスターアクリル塗料の専用薄め液は,先ほども書いたようにほぼアイソプロパノールです.精密機器の戦場にも使われるこの液体は,サラサラすぎて,粘性が全くありません.エアブラシ用の希釈には,そこが最大の問題点なのです.前回は,タミヤアクリルのリターダーを使用したり,

MMA2-2.jpg

それ以外にも,いろいろと試行錯誤を続けてきましたが,専用薄め液を使う限りにおいては,問題点は解決されませんでした.そこで,別の薄め液を試してみました.最終的に行き着いたのは,これです.

MMA2-3.jpg

これは,割と最近販売されたVallejoのエアブラシ用薄め液です.Vellejoに詳しい方は,薄め液は木工用ボンドみたいで,使い物にならないと熟知しているはずです.そのため,Vallejo塗料の希釈には,エアブラシクリーナーしかチョイスがありませんでした.しかし,専用の薄め液がついに販売されました.ボトルをよく見ると,NewFomulaという記述が見えますね.

同じアクリル系塗料の希釈用なので,モデルマスターアクリルに使ってみました.結果,モデルマスターアクリルが見違えるように吹ける塗料に変貌しました.希釈も,従来のピーキーな感じでなく,スイートスポットに幅ができた感じです.でも,やっぱりリターダーはある方がよさそうです.という訳で,以下がモデルマスターアクリルを,吹ける状態に希釈する魔法のレシピです.

モデルマスターアクリル:Vallejoエアブラシ薄め液:タミヤアクリルリターダー = 5:4:1


吹ける状態は,気温にも左右されますが,少なくとも0-10度は,問題なく吹けました(零度という環境で,外で吹付をするのは,心と指先が強くないとできませんでした).なお,リターダーは,間違っても10%以上加えてはいけません.おそらく,30%ぐらいまで加えても,塗料が乾燥しないということはないのですが,乾燥後の塗料が白っぽくなります.マックス10%ということです.

このレシピだと,塗料のつまりがほぼなくなり,だまもできません.また,この世の地獄である塗料の吹き出しもありませんでした.ノズルをギンギンに絞っても,かなり吹けます.これだとグラデーションも可能だと思います.以前では考えられないことです.

前にも書きましたが,私の場合,チョイスがありません.だから,何としても,使えるようにしたいという思いで,試行錯誤を繰り返してきました.もし,モデルマスターアクリルの吹きつけで悩んでいるのなら,一度は試してみる価値はあると思いますよ.その成果は,明日の記事をご覧ください.今までになく,大量の吹付をしましたから.

同じモデラーの一助になれば幸いです.



メッキ塗装を下地に?

今週は出張のため,通常の製作記はお休みで,本当に久しぶりの”色いろいろ”のネタです.全開は,モデルマスターのアクリル塗料をエアブラシ用にどう薄めるのかを実験してみました.実は,以外にそれをググってこのブログを閲覧されている方が多いようです.タミヤさんのは別にして,水性やアクリル塗料をエアブラシに合うように希釈するのは案外難しく,しかも乾燥も早いため,その調整は一筋縄には行きませんでした.詳しくは,前回の実験の記事を参照してください.

今回の試し塗りという名の実験は,SpatzStixというメーカーの塗料です.日本では,スジボリ堂さんで販売されているようです.塗装後はメッキ仕立てになるミラークロムという塗料が一番有名ですね.

今回は,その前にこれらの塗料を使ってみます.

PaintEx01.jpg

左は,ミラークロムの下地用になるグロスの黒,右はグロスの白です.実は,この塗料メーカーさんは,RCカーのボディーを塗装するために,塗料を販売しているようです.アクリルパイプに試し塗りです.

PaintEx02.jpg

実は,この塗料,アメリカでは貴重なラッカー系,しかもエアブラシ専用で,希釈もエアブラシ用に合わせています.黒の方はちょっと厚めになってしまいました.白の方は,この状態で保留し,黒の方に半分本命のミラークロムを塗装します.

PaintEx03.jpg

これが有名なミラークロムのビンです.中には拡販用に玉が入っています(ステンなのかガラスなのかは分かりません).黒で塗った方に塗ってみました.

PaintEx04.jpg

おったまげました.きれいなメッキ調の塗装ができるじゃありませんか.もちろん,メッキ調にするには,エアブラシの圧を落とし,吹き口を近づけてふんわりと塗装しないといけないようです.一部が砂吹き状態になってしまいました.それでもこの輝き(他のメッキ調塗料を試したことがないので比較はできません).でも,下地は大事ですね.よく見ると,指紋も浮かび上がっています.これが最終処理なら,やり直しですね.

実は,これが今回の目的ではありません.ミラークロムを試してみたかっただけです.ちなみになぜクロムメッキがよく使われているのかご存知ですか?クロムメッキは,他の金属のメッキよりも,かなり皮膜が強く,ハードクロムメッキと呼ばれることがあるほどです.なぜ,ハードなのか?とある条件でメッキをすると,メッキ層のクロムの結晶粒径が非常に微細になるためです.粒径が非常に微細になると,輝きが増し,さらに強度が上がります.

さて,今日の実験の本命です.それは,この塗料.

PaintEx05.jpg

Goldenのアクリル塗料です.この色は,パールホワイト.容器の感じから,察しが付いた方もいらっしゃるかもしれませんが,この塗料はアクリルで,Vallejoの塗料のようにドロっとしたゲル状です.この塗料は,本来模型用というよりも,アクリル絵の具といったほうがいいかもしれません.画材屋で入手しました.希釈には,アクリルなので,イソプロパノールという薬局で購入できる消毒用アルコールを使います.イオン分を取り除いた蒸留水でもいいのですが,相手が紙でなく,プラだと,蒸留水でははじかれてしまいます.

しかし,今回使ったのは,これ.

PaintEx06.jpg

Vallejoのエアブラシシンナー改良版.以前のエアブラシシンナーは,木工用ボンドを希釈したような白濁の液体でしたが,この改良版では無色透明で,塗料への影響はあまりない様子です.シンナーといっても,ラッカー系のような匂いはしません.間違いなく,イソプロパノールべーすです.ただし,Vallejoの塗料と同じく,Goldenの塗料もゲル状なので,希釈は難しいですね.塗料:シンナーが1:3ぐらいで希釈して,エアブラシで吹きました.もっともアクリル系なので,希釈は難しいです.この塗料を先ほど下地塗装をしたパイプに試し塗りしてみました.

PaintEx07.jpg

上が,白ベース,下がクロムメッキベースです.同じパールでも,下地によってずいぶん感じが変わりますね.今回は,ミラークロムを使いましたが,パール塗装をすると,表面はどうしてもざらつきます.そのため,銀もわざわざメッキ調になるものを使う必要はありませんでした.普通の銀塗装で十分です.でも,ミラークロムを使ってみたかったのです.

今回は,模型復帰後,初めてラッカー系の塗料を使ってみました.アクリル系のものよりもエアブラシに向いているのがよく分かります.普通にラッカー系の塗料を使ってみたくなりますね.もっとも,こちらではできない相談ですが(限られた色しか入手できませんからね).

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